2018.05.06 Sunday
category: random

意識高い人が嫌い

Via NPR

 

例えば友人に最近買ったジーンズの自慢話、そのブランドがいかに道徳的であるか、生産過程で子供に労働させていないだとか、環境を汚染していない、などという自慢話をされたとする。

もしかしたらあなたは「良い情報をありがとう」とその友人に感謝して、買い物の習慣を変えるかもしれない。

しかし、ある研究によると我々の多くは逆のこんな反応をする。「やれやれ」と。我々はこう思う、あの友人は「説教じみてる」そして「ダサい」と。

この研究は以前の、ほとんどの消費者はある倫理的不一致を経験するという調査を土台にしている:ある商品が非道徳的に作られているともしも実際に知っていたら、我々の多くはわざわざその商品を買いたいとは思わない。しかし、もし選択肢があるならば、我々はその背景を知らずに同じ商品を買うことを選ぶ。例えばその生産者がどれだけ倫理的かを評価してくれるアプリをダウンロードしたり、ウェブサイトをググったりなんていう努力はしない。なぜこの努力を怠るのかという理由の一つに、我々が無意識的に、知りたくないことを知ることによって気分を害されることを恐れているという。

「ある会社が非道徳的な行いをしていると知ったときに感じるもっとも一般的な感情の一
つが怒りです」とRebecca Reczek教授(Ohio State University Fisher College of Business)は言う。「知りたくないと思うのはそのような負の感情を避けるためなのです。」

Reczek教授と何人かの共同研究者達はこの消費の心理をさらに考察する為の新しい調査を行った。Reczek教授はまずここ10年間ほどのソーシャル・メディアとレビュー・サイトの急増により我々自身と他人の消費傾向を容易に比較できるようになったことに着目した。我々は他の人々が何を買っているかだけでなく、なぜそれを買っているかをも知ることが出来るようになった。突然、道徳的に作られた製品を選ぶような少数の意識の高い人々に残りの私たちが警告されるような事が起こるようになった。Reczek教授はこの新しい情報がどのような影響を我々に与えるかを検証した。

様々な実験の中の一つでは、何十名かの大学生達に4つの異なる基準、スタイル(ブーツカットかレギュラーカット)、色落ち(レギュラーかダーク)、値段、そしてその会社が子供を労働させているかを基準に4つのジーンズのブランドを評価してもらった。参加者達は時間が限られている為、ブランドを評価する4つの基準のうち2つまでしか見ることが出来ないと伝えられた。

前回のリサーチから予測されるとおり、85%以上の学生は子供が労働させられているかを知ろうとはしなかった。そこでReczek教授と共同研究者達はそれらの「意図的に無知」な参加者達に次なる質問を与えた:購入する前にファッション・ブランドの労働基準を調べるような消費者に対してどのような評価を持ちますか?と。

答えは容赦のないものだった。この意図的に無知な参加者達は道徳的な消費者を誹謗する傾向がある。ただ説教じみているとかダサいなどだけでなく、変で魅力的でないとけなした。

なぜそこまで嫌われるのか?さらなる調査によると、意図的に無知な参加者達は道徳的な消費者達と比べられたときに感じる罪悪感を無意識的に償おうとしているようだという。

「他の誰かが道徳的だったときに自分がそうでないと嫌な気分になるものです。」とReczek教授は言う。「それは自己の意識、主体性への脅威です。そこから回復する為に人は他者を貶めるのです。」

なにを根拠にこのような罪悪感に対する存在意識的な反発が働いているというのか?特に際立つのが、実験の一環として、参加者の一部に慈善団体へ寄付する機会、実質的には、自分は本来は良い人間なんだと証明する機会を、道徳的消費者に対しての評価を尋ねる直前に与えた。この場合だと、意図的に無知な人々は道徳的消費者をそこまで厳しく非難しない傾向が認められた。

おそらくもっとも懸念されるのは、Reczek教授は言う、私たちが意識の高い消費者を卑下するとき、その過程が永続的な影響を持つかもしれないということが今回の調査でわかったことだ。関連した実験の中で、鞄を選ぶときに環境問題への懸念を考慮しなかった消費者達、とりわけ、考慮した者達をけなす人々は、後に環境の持続性を支援するオンラインの署名活動に否定的であった。

より責任のある消費習慣を提言したい団体がここから見いだせる事は明確だ、とReczeck教授は言う。「人々をより道徳的にさせるには、『これをしていないあなたは悪い人間だ』と言っているかのような印象を決して与えてはいけない。それはただ、そのメッセージを読んだ人に『うわ、キモい。無視しよう。』と思わせるのがオチだ。」

 

 


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